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2009年1月20日火曜日

今日という日。

1月20日、失望し、怒っていた長い悪夢の8年は終わり、そして始まった今日という日

息子が学校に行くとすぐにTVをニュースチャンネルにして11時半の大統領就任式を待った。
いつも通り、今日は今日の仕事をする予定でコンピューターに向かって、TVの音声だけを聞いていたが、10時半、どうしても落ち着いて仕事が出来ないので、仕事はあきらめ、TVの前に座った。
歴史的なこの日を、瞬間をその場で確かめようという人たちの群れは23度(マイナス5度)のワシントンDCに集まリ、その時を待っていた。

日本の友達と2日前に話した時、”この就任式をアメリカ人はなんていっているの?”と訊いたが、私の周りの人間関係で、”今日という日”のことを口にする人は一人も居なかった。
スーパーボールに向けてのフットボールのプレーオフを見なくては!という話しは出たが、オバマの就任式の話しは誰もしなかった。
息子は毎日、後何日でオバマが大統領にとカウントダウンしていたが、私は息子以外とは"今日という日”の話しはしなかった。

アイスホッケーのチームメイトの親がパスタパーティをした時、そこにいた親たちは全員、マッケイン支持者でペイレンをすばらしいと褒めていた。私は2,3歩退いた。私はとても彼らの話しには参加出来なかった。

オバマが選挙で勝った後、驚いたことに、息子が属するアイスホッケーのチームの(20人以上いる)ほとんどがマッケイン支持者で、オバマを嫌っているということがわかった。
息子がロッカールームで見つけたオバマと書いてあるステッカーを自分のヘルメットに貼ったら、アシスタントコーチが息子に強い口調で”ステーカーを取れ”と言い、それから彼は息子に対して好意的ではなくなったらしい。

仕事先でも、”どちらに投票したの?”と聞いてから、オバマの当選の話をしようと、担当者のアシスタントに聞いてみた。
”マッケイン”と即座に答え、オバマは好きになれないと強い口調で理由を述べた。

息子の学校のある先生はオバマを嫌い、マッケイン保持者だった。息子は何度もその先生と言い争いをしたと言っていた。
13歳の子供が政治のことを話すとなると90%はその子の話しは親の意見だと思っていいと私は思っている。だから、私は息子に、あまり政治のことは口にするなと言ったものの、うちの息子はちゃんと自分の意見としてオバマ支持者で、ブッシュを嫌っていることを主張しているようである。

だから、”今日という日”は学校に行かずに家で実況で見たいといっていたが、三日後から中間テストが始まるので、テストの範囲も分からない授業があるので、納得して学校に行った。
息子の学校では大統領オバマのスピーチが始まる前に全生徒を体育館に集めて、TVでスピーチを聴いたそうである。
彼の同級生の一人が、オバマは嫌いだ。暗殺したくらいだと言ったというのである。
こういった人たちのことは勿論、TVでは紹介しないが、存在するということも忘れてはならない。

私はブロードキャストの意見が偏らないようにと考慮してCNNとabcを交互に見ていたが、
最終的には討論会の時から見ているabcに合せた。
多く人々のインタビューを聞きながら、徐々に、私は感情的になっていった。
オバマが大統領に正式に任命される頃には、ぼろぼろ泣いていた。

みんな泣いているようだった。

涙となったそれぞれの思いはなんなんだろう。

黒人が白人の行く店や学校に入れなかったり、道を隔てて白人の生活と黒人の生活が別れていたのはそれほど昔のことではない。その頃のことを覚えているものも沢山いるだろう。親から聞かされて育った子供たちも多いだろう。
黒人も白人も,”今日という日”を想像出来なかったに違いない。
しかし”今日は存在するのである

今日で変わるのではなく、今日から変えて行く。オバマとともに私たちが変えて行くのだという”今日という日
多くの人々が支持出来る筆頭者を得たアメリカはやはりアメリカだった。
アメリカ人で良かったとつぶやいた人間がどれだけいただろうか。

オバマのスピーチは、一つ一つの言葉が重かった。それが19分もあったから、緊張を作り、驚き、私の涙は途中で止まってしまった。なぜなら、彼はアメリカの大統領という立場より、もっと高いところに立って世界に語りかけ、彼の中にある彼の構想はおそらく私が考えていたより遥かに深く大きいのだと知ったからだ。
初のアフリカンアメリカンプレジデントと繰り返し、繰り返し報道しているが、黒人が大統領になったということはたしかに歴史的ではあるが、オバマという人はもっと超越したところにいると思った。

歴史的な"今日という日”はまだ終わらない。

10っ箇所で行なわれているサラブレーションパーティの一つ一つに顔を出していたオバマに舞台裏でabcがインタービューした時、僕は僕で政府として改善に努力をするが、一人一人が全ては良い方向に変わって行くのだと信じ、努力することが大事だと彼は念を押した。

オバマは今日という日を境に明日を作らなければならない。
私はそれぞれの前向きな明日は"今日という日”を境にあると強く思う。

2009年1月4日日曜日