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2008年9月23日火曜日

景気と大統領選と、、。

1993年、日本経済はバブルの崩壊で下降の最中、私は日本を出た。バブルの体験のある人は覚えていると思うが、お金が歩いているみたいにだった。経費で気兼ねなく遊べた。2000万の家が8000万近くまでに跳ね上がったのだから、一般市民まで金持ち気分になった。一度そういう気分にされたから、落ちるとつらい。
その頃に父の納骨も済まし、人生に賭けをするにはこれ以上待てないなぁと20からの夢のアメリカ行きを結構、スーツケース一つで渡米。

”フリちゃん、アメリカに行くねんてぇ。”
”うん、行ったら、もう帰ってけえへん。”
”今度、フリちゃんがが帰ってくるときには、俺らみんな国に帰っているかもしれんなぁ。”
と言ったのは、仕事仲間の某氏。

私情もろもろで10年帰国出来なかった私は、それからの日本の事は詳しくない。コンピューターも持っていなかったし、電話代も今のように安くなかったし。
1995年に神戸の大震災。母の消息が分からず、丸一日、電話が通じるまで眠れなかった。経済が混乱しているときに、神戸に大地震だなんて!妊娠7ヶ月の私は日本に帰る事も出来ず、遠くから日本を案じていた。
日本経済の破綻は随分長く続いたようであったが、私は日本の経済とはいっさい切り離された生活をしていた。

おかげ様で私の属する業界は景気が良く,私が仕事に困るという事はなく、個人的に苦しい状態の時も仕事だけはあった。
15年ここに住んで,現在ほど不景気を強いられている気分を味わった事がない。私が頑張ればどうにかなるという問題ではない気がする。
ガソリンは13年前の4倍。燃費が上がるとそれに伴って全てが上がる。給料はそれに比例しないのだから,おのずと生活費に負担がかかる。不満があっても現在維持か?動くのか?動くとすればどの方向に動くのか?頭を使わなくてはならない。個人の努力にも限界がある。

ブッシュの当選、8年前からのアメリカ経済の下降は止めようがない。
私は元CIAの彼の父親が大嫌いだった。優等生として選ばれた地位を国外で自分たちの都合のいいように権威の乱用して指揮を執り、その行いがアメリカ人の末端に影響するなど考えないCIA。CIAあがりが国の総領になったら、あちこちから顰蹙を買うに決まっている。親がした事などちっとも分かっていない能無し息子が国の代表になるなんて気違いごとだ。と思った私の考えとは裏腹に、ブッシュは当選した。
ブッシュの裏方たちが、CIA wayで裏工作したとはいえ、自分の意志でブッシュに票を入れたアメリカ人は沢山いるのである。
しかも4年後に、再選するなんてとんでもない事が起こった。
2度の屈辱の大統領選挙。
一体、誰が彼に投票しているんだろうか???

日本いた時からの知り合いのアメリカ人の家族と懇意にしていて、2度めのブッシュの当選後怒りに満ちていた私は興味げに、
”あんたはどっちに入れたん?と5人姉妹のうちの一人に聞くと、
”ブッシュ”と答えた。この家族のほとんどは”ブッシュ”に入れたというのだ。
気を鎮めて、
”なんで?”と聞き返した。
”中絶に反対しているから。聖書には、イエスキリスト様は、、、云々”自分の子供を指差して、
”こんな罪もない子を殺すなんて,,,,云々”
言葉もなく退散して、じわじわとこの言葉にひどく憤りを感じた。
彼らはそのかわいい子たちが戦場で命を落とす事には関心がないのか???
こんな理由で入れた一票、一票がアメリカを堕落させるのだ。
彼女の夫は最近、職を変えた。そこの社長は元アーミーで戦争用品を扱っているのだそうで、儲かって仕方がないと仕事に満足しているようだ。ブッシュ様々だ。
イギリス人のアル中の夫と別れて3,4年間、彼らの誘いで教会に通い詰めた私は、このあたりから、とても冷静に”イエスキリスト様が、、、云々と話す人たちのお話を聞くになれなくなった。 
前夫(バックグランド−プロテスタント)とまだ一緒だった頃,彼が、この宗教心に執拗な家族に相反して、私のバックグランドに肩入れして、”仏教を学んでもいいなぁ。宗教をかざして戦争をしないし。”と言った事があったが、やや正しい。宗教対立はあっても、十字軍のような事は仏教ではしない、ーーと思う。

11月4日、あれから4年、待ちに待ったカウントダウンである。
ヒラリーvs オバマで国民は熱くなり、マッケイン&ペイリンvs オバマで景気最悪のアメリカは最大の選択を迫られる。リパブリカンかデモクラティックかという選択だけではなく、男か女か、白人か黒人かという単純な選択も含まれている。
もちろん、私はオバマを支援する。
オバマが政権を握ればアメリカはよくなるのか?ここまで悪くなったアメリカが一夜で変わるなどとは思われないが、将来に対する期待ぐらいはほしいものである。どうしても、ペイリンだけはごめん被りたい。ウウウウーーー背筋がぞっとする女だ。ヒラリーの女性票を確保するダミー。自分の家族さえ面倒見れない女。死にかけのマッケインの後継になるかもしれない女。マッケインに政権を渡すなんて、危険な要素ばかりだ。結局,ブッシュと同じで裏工作人たちにアメリカを引き渡す結果になる。
なぜマッケイン&ペイリンに入れたかと尋ねて、
”女の権威が、、、、云々”と誰かが答えたら、私はきっと切れてしまう。
女は強くなりすぎた。元々女は芯が強いのだから、わざわざ強調しなくてもいい。男がしっかりするべき時代になったと私は思う。女が表に出過ぎて意気地のない男を作っても仕方がない。(私がその代表だが、密かに強い男に憧れている。)
こんなときにペイリンの眼鏡がトレンドになり,日本製の眼鏡を1000ドル以上出して買える人間たちが一杯いる。
”黒人には投票したくなかった”などと誰かが言ったら、鏡を見ろと言ってやりたい。色で口のきき方,態度を変える、心が黒い白人が、5万といる。
大統領選に投票するアメリカ人の理由が真っ当であって欲しいのだが、おそらく私の期待をアメリカ人はまた裏切るに違いない。私のようなグリーンカード保持者には選挙権がない。
私の友達関係は100%アンチ、ブッシュ派。政治論になるとみんな興奮してくるので、しない方がいい。こういう話題は人を選んでしないと、何かと問題事になる!

教育,保険、ローン、就職、など一般の国民の負担は限りなくある。その上、戦争、宗教,人種差別,移民問題などのおまけ付きである。
退職プランでお金を貯めていても15−25%も投資率がダウンすると金額が大きければ大きいほど損害は大きく、のんびりと生活するなんて夢はどんどん遠のいていく。
昔は日本が何でも高すぎて,アメリカに来ると何でも安い気がしたが,今は全く逆で、ここは何でも途方もなく高い。税金、光熱費,医療費,必要不可欠なものが日本の何倍もする。
ニューヨークが好きというだけの理由でアメリカに留まるには充分でないなぁとため息をつく。

日本は長い不景気の中、不景気なりの景気を取り戻したから,お金を使わない事にすっかり慣れている。
仕事仲間の某氏は国に帰る事もなく、仕事の方向転換はしてもちゃんと生き残っているし、私の知り合いは皆、それなりの生活を保っている。実力のあるものはちゃんと生き残っている。
私も現在のアメリカの状態を深刻な事態と認識しながら、寝て好機を待つ訳にも行かず、小さな事をコツコツこなす毎日の積み重ねが結果に通じると信じて、出来る事をちゃんとこなすことに専念して、今日も忙しく一日を終える!

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